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子どもの「身を守る力」をどう育む?今すぐ始めたい 親子でできること

「身を守る力」は、生きる力そのものといえます。そして、お子さまに伝えることは、命 の大切さを伝えることでもあります。自分の心や身体はとても大切で、危険からはしっか り守ること。身を守る力は、身近な大人から子どもへ伝えることができる贈り物であるともいえます。ぜひ、親子で大切な力を確認しましょう。

子どもの「身を守る力」を育むステップ

身を守る力を身につける最初のステップは、自分の周りには「危険」が存在する、ということを理解することからです。

子どもたちは、身近な絵本やアニメなどをとおして、楽しいことのほかに、危険なことについても学んでいきます。より具体的に伝えていくためには、小さなお子さまでも目に見えて「あぶない」と分かるものから順番に、少しずつ学んでいけるといいですね。

1. 交通安全

車両(車、バイク、自転車など)、信号、横断歩道などは、普段から目にするもの。交通安全は、小さなお子さまにも理解しやすい分野です。

実際に街を一緒に歩きながら、交通事故の危険を伝え、「赤信号は止まる」「車道に飛び出さない」「ガードレールの内側を歩く」などのルールを繰り返し確認しましょう。

2. 防災

次に学びやすいものは、防災です。救急車や消防車など、子どもが関心のあるものをきっかけに、火災や自然災害、事故等の危険についても伝えていくといいいですね。

3. 防犯

犯罪は、人の悪意や、心にある犯罪原因によって引き起こされるもの。それらは、目に見えないことなので、説明も難しくなります。しかし、一人歩きが始まる小学校入学前には理解しておいてほしいもの。そこで活用したいのは、アニメ等に登場する悪役や、ニュース報道です。「嫌なことをしてくる人がいる」「悲しいことが起きる」という事実を説明していきましょう。

「身を守る力」を親子で練習しよう

「◯◯はどこにある?」クイズで周囲に関心を

一歩外に出たら、「お家の中とはちがう」を意識させることが大切です。また、「まわりをしっかり見る」習慣を一緒に練習することをおすすめします。とはいえ、危険なことばかりでなく、街中のさまざまな物や人に意識を向けるように声かけをしてあげてください。

たとえば、「信号は何色かな?」「赤い車は、何のお仕事をする車かな?」「ほら、とまれって書いてあるよ」など、遊びのような感じでOKです。とくに、信号、横断歩道、ガードレールなど、交通安全として身を守ることに役立つものは、早めに覚えておくと安心です。

まわりに意識を向ける習慣が身に付くと、一人歩きをする年齢になったときも、犯罪から身を守る「予防力」として役立ちます。自分のまわりの異変や危険を素早く察知して、逃げるなどの行動がしやすくなる、また、警戒心や抵抗力があることが伝われば、犯罪原因を抱えた人も近づきにくくなります。

身を守るための基礎は、自分のまわりに意識を向けること。すなわち、危険が近づきやすくなる「隙(すき)」が生まれないように心がけることなのです。

「おうちはどっちかな?」で自分のいる場所の確認を

外を歩いているときは、ぜひ「おうちは、どっちだっけ?」と声をかけてみてください。

お子さまが、「いま、自分がどこにいるか…」を意識できるようになり、迷子の予防や、万が一のときに逃げるための基礎練習となります。

「どこに大人がいる?」で助けを求める場所を知る

街中で大人がいる場所を確認することも大切です。商店やコンビニ、クリーニング店、交番など、万が一のときに助けてくれそうな人がいる(=もしものときに逃げ込める)場所を、お子さまと一緒に探してみてください。
大人がいる場所を確認したら、保護者自らがお店のスタッフや警察官に積極的にあいさつや声かけをしてください。保護者が声をかけている姿を見せていれば、お子さま自身も困ったときに「助けて!」と言いやすくなります。

「だるまさんがころんだ」で振り返る練習を

大人よりも狭い子どもの「視野」。目だけで周囲を確認することは難しいものです。身体をつかって「しっかり見渡す」必要があります。

そこでおすすめなのが「だるまさんがころんだ!」で振り返る練習です。すばやく振りかえり、周囲を見渡す練習にもってこいの遊びです。ちなみに、「気をつけなさい」と言われても、子どもたちはなかなか理解ができません。リズムと動きで、気をつけるための動きを確認しましょう。

たとえば、お子さまが一人で家の鍵を開ける場面があるのなら、鍵を開ける前には必ず「だるまさんがころんだ!をやってから開けようね」と伝えましょう。

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