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カウプ指数って何のこと? 子供の肥満を見分けよう

カウプ指数とは、子供の肥満を見分ける指数のこと。肥満かどうかの計算方法は、大人と子どもで違います。カウプ指数の計算方法を知って、子どもの健康状態を把握しましょう!

カウプ指数ってなに?

Ushico / PIXTA

カウプ指数は、肥満や痩せを判断する指標のこと。生後3ヶ月〜5歳までの乳幼児に対して使用されます。大人で言えばBMIに当てはまりますね。体重と身長を用いて、簡易的に計算することができます。

見た目だけでは肥満や痩せすぎかを判断しづらいことも多いもの。カウプ指数は子どもの栄養状態を簡単に、かつ客観的に把握できる材料になりますよ。

小学校に入ると学童期と呼ばれ、「ローレル指数」と呼ばれる別の計算式を用いますが、今回は乳幼児に対して使用されるカウプ指数について説明していきます。

カウプ指数を計算してみよう

freeangle / PIXTA

カウプ指数の計算式

カウプ指数の計算式は、次の通りです。

カウプ指数=体重(g)÷(身長(cm)×身長(cm))×10

ここで注意したいのがそれぞれの単位です。体重は「g」、身長は「cm」になります。最後に10をかけるのも忘れないようにしましょう。一例をご紹介します。

身長が80cmで、体重が11kgの1歳児の場合

体重11000g ÷ (身長80×80cm) × 10 = 17

カウプ指数=17

体重の単位をkgからgに変換する作業を忘れないようにしましょう。1kg=1000gですから、1000をかければ求められます。

カウプ指数の基準値、肥満の目安とは?

求めたカウプ指数は、値によって発育状況を確認する1つの指標になります。

カウプ指数の基準値は年齢によって異なります。正常と判断される数値を年齢ごとに紹介していきましょう。正常値よりも少なければ「痩せぎみ」、多ければ「肥満ぎみ」になります。

カウプ指数の正常値(年齢別)

乳児(3ヶ月〜):16〜18未満
1歳:15.5〜17.5未満
1歳6ヶ月:15〜17未満
2歳:15〜17未満
3歳:14.5〜16.5未満
4歳:14.5〜16.5未満
5歳:14.5〜16.5未満

先ほどの例では、1歳児でカウプ指数が17でしたので、指数としては正常範囲内ということになります。

もちろん、健康かどうかはさまざまな情報を総合的に判断する必要があります。カウプ指数は、あくまで簡易的に栄養状態を判断する1つの材料だということを覚えておいてください。求めたカウプ指数は、母子手帳の成長曲線に書き足しておくのもいいですね。

子どもの肥満はどうしていけないの?

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食生活が欧米化した現代、子どもの肥満が大きな問題になっています。肥満を改善しなければ、子どもでも生活習慣に起因する糖尿病を発症するリスクが高まります。

糖尿病は大きく分けて2種類あります。

・1型糖尿病(自己免疫に起因するもの)
・2型糖尿病(生活習慣に起因するもの)

これまで子どもの糖尿病といえば、1型糖尿病と呼ばれるものがほとんどでした。1型糖尿病は、主に自己免疫によって起こる病気のため、生活習慣は関係ありません。

一方で大人に多い糖尿病は、2型糖尿病と呼びます。生活習慣病とも呼ばれ、肥満によって起こる病気です。糖尿病を始めとした高血圧や脂質異常症などの生活習慣病は、脳梗塞や心筋梗塞などの病気になるリスクを高めます。つまり、子どもが肥満になったまま放っておくと、糖尿病を始めとした生活習慣病を幼いころから発症するかもしれないのです。

子どものころから、食事制限や服薬管理などをさせるのはとても心苦しいですよね。だからこそ、カウプ指数を知って、子どもの栄養状態が肥満に傾いていないかアンテナを張ってあげることが大切なのです。

子どもの成長を心から楽しもう

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子どもが良く食べて、成長する姿はとても嬉しいですが、体重が増えすぎてしまうと心配になります。子どもは生得的にカロリーの高いものを好むもの。大人と同じく子どもも肥満は万病のもとになります。子どもの健康的な成長を心から楽しめるよう、まずはカウプ指数について理解を深めておくと安心です。

サムネイル:プラナ / PIXTA

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